あなたの財布は何革? 革によって異なる財布のお手入れ法 その②

ブライドルのお手入れについて

ブライドルとは、牛のショルダー部分を使用した革で、その最大の特徴はロウを塗り込んであるということ。表面に白く浮き出ているのはロウで「ブルーム」と呼ばれていて、ブライドルの証です。ブルームは使い込むうちに段々と取れ、美しい光沢を放つようになります。また、馬の鞍など馬具のために開発されたブライドルは、耐久性があり丈夫であるという特徴も。無骨な見た目が好き、というファンも少なくありません。

ブライドルをお手入れする際も、まずはブラッシングから。ホコリや汚れを取り除いてあげましょう。

あなたの財布は何革? 革によって異なる財布のお手入れ法 その②

次にクリーナーで、ブラシでは除去できない汚れを落としていきます。布にクリーナーを薄くのばし、財布全体を拭いていきます。汚れが取れたら、今度は栄養分を与えます。通常の革には油を栄養分として補給しますが、ロウを塗り込んであるブライドルには、ロウ分の多い専用クリームを補ってあげます。そうすることで、革の水分を逃がさないという役割も果たします。塗り込み方は普通のクリームを塗る場合と変わりません。適量を伸ばしていきましょう。また、専用クリームは時間をかけることで革に定着するため、塗ったあとは30分くらいそのままにしておきます。30分経ったらブラッシング、から拭きをして完了です。

あなたの財布は何革? 革によって異なる財布のお手入れ法 その②

あなたの財布は何革? 革によって異なる財布のお手入れ法 その②

あなたの財布は何革? 革によって異なる財布のお手入れ法 その②

ブライドルには専用のクリームがありますので、そちらを使うようにしましょう。

あなたの財布は何革? 革によって異なる財布のお手入れ法 その②

コードバンのお手入れ法

コードバンとは、農耕馬の臀部から取れる革のことをいいます。農耕馬ゆえに臀部を叩かれているので、強靱かつ柔軟なのが持ち味です。また、馬一頭から取れるコードバンはごくわずかのため、希少価値が高く、「革のダイヤモンド」とも称されています。

コードバンをお手入れする際も、まずは馬毛ブラシでブラッシング。次に、コードバン専用のクリームがありますので、それを塗り込みます。コードバンは油を多く必要とする革なので、専用のクリームには油分が多めに入っています。月に1回程度は塗ってあげて、コードバン特有の毛羽立ちが生じないようにしましょう。また、油を補ってあげることで黒ずみを防ぎ、いい状態を保ちやすくなります。

あなたの財布は何革? 革によって異なる財布のお手入れ法 その②

いかがでしたでしょうか。一口に財布といっても、用いている革によって塗るべきクリームが異なったり、クリーナーを使ってはダメだったりと、お手入れ方法が違ってきます。素材に合わせたメンテナンスをおこなって、より長く付き合っていきたいものです。


取材先
株式会社コロンブス
1919年創業の老舗靴クリームメーカー。靴クリームの専門メーカーというのは、世界的にみてもめずらしい存在。メイドインジャパンにこだわり、品質の高い商品を世に送り続けている。なかでも2008年に立ち上げたブランド「Boot Black」が人気。

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