赤理 浩一

KOICHI AKARI
デザイナー

1966年 熊本生まれ。
1994年 双子の兄弟とともに【akari design studio】設立。
婦人服ブランド「akari」販売をスタート。
1998年 文化服装学院 シューズ科にて教員として勤務。
2005年 靴、鞄コンサルティング会社 (株)jalfic入社。
2010年 (株) 興和インターナショナル入社。
2014年 同会社でオリジナルブランド【Bluestone】を立ち上げ日本の靴作り技術を最大限に生かしたレザーアイテムの開発に力を注ぐ。
2018年 日本橋に【Bluestoen Shop&Art space】をオープン。

SELECT ARCHIVE

修理にもこだわる!Bluestoneの靴

靴職人のアイディアと技術で
想像を超えた、修理方法に驚く!

2週間ほど前、「踵のネームが取れました」と
閉店ギリギリの時間にBluestone shopで
スニーカーをご購入されたお客様が
「息を切らしながら」ご来店されました。

どれどれ~と確認したら何と!!
左足だけ「ラバーパッチ」が無い~

その画像がこれです
IMG_1174.jpg
見たところ、修理はラバーパッチの剥だけで
その他は特に異常なし!
履き込んだ「艶と色の変化」が、
いい感じ!ですね!
と一言。

IMG_1177.jpg
お客様には「工場に仕上がりの日時」
を聞いて連絡をします。
と伝えて修理靴」をお預かりしました。


靴職人は見逃さない!
「キズ」に見えた小さな破れ!

簡単な修理だと思い、閉店後の夜
職人さんとBluestone shopで打合せ。

ラバーパッチの交換修理のお願いをして
渡したスニーカーを職人さんが今度は
どれどれ~とチエック!

職人さんはお預かりしたお客様の靴から
「履き方のクセ」「足の特長」
などを想像し解説をしながら様々な箇所を
「引っ張ったり」
「押したり」
「伸ばしてみたり」
チエックをしていたところ履き口にあった
小さな破れを発見!

小さな「キズ」にみえていた箇所は
引っ張ってみると切れているでは!!

職人さんは、接着剤で表から止めても
履いていたらまた開いてくるね~
思い切って「分解」しましょう!!

というわけで、工場に持ち帰っていただき
「分解修理」でお預けしました。


はじめて公開する
これが「Bluestone」
勝手に名前を付けた
「分解修理」
LRG_DSC01047.JPG-jpg
【アウトソールを剥がした画像です】
こだわりの「練りコルク」「竹シャンク」
その姿を見せてくれました。

LRG_DSC01044.JPG-jpg
【足型をトレースした革中底】
「分解」と言うだけあって
「中底」「アッパー」も剥がします。

どうでしょう!!
笑ってしまうほど「足指」の跡がしっかりと
ついて色が変わり、立体的になっていますね!
これが、「履きやすさの秘密」なんです。
LRG_DSC01048.JPG-jpg
【底面の厚さが耐久性を高める】
これが、「アウトソール」です。
良く見ると「周りに黄色い色」が見えると
思いますが、これが「接着剤」の跡です。
最小限で接着後「縫製」仕上げています。
この製法が「空気を含んだような」
履き心地とフィット感を実現。

画像の奥に見えるのが、「履き口」
入るスポンジです。
LRG_DSC01051.JPG-jpg
【靴職人のこだわりに驚く修理方法】
完全に前と後ろを分解した画像です。

分解しても靴の立体感が崩れていないのは
しっかりとした「パーツと裏革」の成せる技。
LRG_DSC01042.JPG-jpg
LRG_DSC01050.JPG
職人さんは見逃さなかった!
小さなその「キズ」
一見シワキズに見える赤丸で囲った部分。
名称未設定-2.jpg
引っ張ってみると確かに切れた跡が!!
職人さんは裏革の厚さと強度を考えると
「切れるはずが無い」といいながらも
裏返しにして修理を始めました!!
迷うことなくスポンジを取り、いよいよ
履き口修理」スタート
LRG_DSC01041.jpg
これが「スポンジ」を取り裏返した状態です。
↓↓
名称未設定-3.jpg
「赤丸」の切れた部分の「縫い糸」を取り
裏革の切れた部分に「補強テープ」を貼り
もう一度縫い込んで「スポンジ」を貼って 
「履き口修理完了」

更に!!

職人さんは「ハトメ」も付け替えときますよ〜
と一言。

良く見るとハトメがズレているではないか!

丸く切り取った画像のハトメが修理前。
大きな画像修理後。

ハトメの1,2個目にかなりの「ちから
かかったようで、一度ハトメを取り
丸穴を元の大きさまで絞り込み、更に
「補強テープ」を貼って改めて
ハトメを打ち直し修理完了!!
名称未設定-1.jpg
というわけで
全工程が終わり最終縫製でアッパーをまとめ
もう一度木型に入れて「つり込み」作業。

これで完成!!かと思いきや?
職人さんが、もう片足も底を剥がはじめ
「つり込み」をします。
"さらっ"と一言。

片足だけだとおかしくなりますよ~

そうだった!
靴は左右あるんだった!

いやいや思って以上に大変な工程を
見せていただきました。

これが完成した
Bluestone「分解修理」
です
↓↓
IMG_1179.JPG
どうでしよう!
ほとんど切れ目が見えないくらい綺麗に修理
IMG_1178.JPG
やはりアウトソールを貼り替えすると
奇麗になりますが仕上がり感は
「新品とはちょっと違う」  
感じがしませんか?
空気酸化で変化した「藍染革」経年変化が
何とも言えない深みのある「青」「艶感」
を引き出してくれました。
リペアしながら履き続けることでしか
「味わえない感覚」
皆様にお届け出来たらと思います。
LRG_DSC01141.jpg
今回はBluestoneの修理について
ご紹介させていただきました。

今まで「スニーカー」でこのような
メンテナンスが出来る物
はなかったと思います。

高い物だからこそ1足ずつ丁寧につくった
職人さんがお客様からお預かりした靴を直接
「大切に修理する」事で履いていただく
「お客様との信頼関係」
生まれると思っています。

職人さんが「自信を持って」

つくったスニーカー

それが

Bluestone
 100年スニーカーです。

最後まで読んでいただき
ありがとうございました。


Official SNS

  • 小ロットから対応できる、革を使った贈呈品・OEM製作サービス
  • 天然本藍染革「SUKUMO Leather」を、贅沢に使用したラウンド・ジップ・ウォレット。
  • 財布・名刺入れなどの革小物を生み出しているブランド『Lutece(リュテス)』
  • peppercorn(ペッペルコルム)
  • メンズレザーストア実店舗
  • TOWARDS
  • FESON メンズレザーストア別注
  • MLS_LE'SAC / LS8129
  • MLS_FESON / FETB01-002
  • Bluestone メンズレザーストア

BLOG Rankingブログランキング TOP10

JAPAN LEATHER BRAND“Mens Leather Magazine”がオススメする本物志向のレザーブランド

Official SNS

Copyright© Mens Leather Magazine. All Rights Reserved.

当サイトに掲載されている記事・写真の無断転載を禁じます。