靴職人のアイディアと技術で
想像を超えた、修理方法に驚く!
2週間ほど前、「踵のネームが取れました」と
閉店ギリギリの時間にBluestone shopで
スニーカーをご購入されたお客様が
「息を切らしながら」ご来店されました。
どれどれ~と確認したら何と!!
左足だけ「ラバーパッチ」が無い~
その画像がこれです
↓↓

見たところ、修理はラバーパッチの剥だけで
その他は特に異常なし!
履き込んだ「艶と色の変化」が、
いい感じ!ですね!
と一言。

お客様には「工場に仕上がりの日時」
を聞いて連絡をします。
と伝えて「修理靴」をお預かりしました。
靴職人は見逃さない!
「キズ」に見えた小さな破れ!
簡単な修理だと思い、閉店後の夜
職人さんとBluestone shopで打合せ。
ラバーパッチの交換修理のお願いをして
渡したスニーカーを職人さんが今度は
どれどれ~とチエック!
職人さんはお預かりしたお客様の靴から
「履き方のクセ」や「足の特長」
などを想像し解説をしながら様々な箇所を
「引っ張ったり」
「押したり」
「伸ばしてみたり」
チエックをしていたところ履き口にあった
小さな破れを発見!
小さな「キズ」にみえていた箇所は
引っ張ってみると切れているでは!!
職人さんは、接着剤で表から止めても
履いていたらまた開いてくるね~
思い切って「分解」しましょう!!
というわけで、工場に持ち帰っていただき
「分解修理」でお預けしました。
はじめて公開する
これが「Bluestone」が
勝手に名前を付けた
「分解修理」
↓↓
【アウトソールを剥がした画像です】
こだわりの「練りコルク」と「竹シャンク」が
その姿を見せてくれました。
【足型をトレースした革中底】
「分解」と言うだけあって
「中底」と「アッパー」も剥がします。
どうでしょう!!
笑ってしまうほど「足指」の跡がしっかりと
ついて色が変わり、立体的になっていますね!
これが、「履きやすさの秘密」なんです。
【底面の厚さが耐久性を高める】
これが、「アウトソール」です。
良く見ると「周りに黄色い色」が見えると
思いますが、これが「接着剤」の跡です。
最小限で接着後「縫製」で仕上げています。
この製法が「空気を含んだような」
履き心地とフィット感を実現。
画像の奥に見えるのが、「履き口」に
入るスポンジです。
【靴職人のこだわりに驚く修理方法】
完全に前と後ろを分解した画像です。
分解しても靴の立体感が崩れていないのは
しっかりとした「パーツと裏革」の成せる技。
職人さんは見逃さなかった!
小さなその「キズ」
一見シワやキズに見える赤丸で囲った部分。

引っ張ってみると確かに切れた跡が!!
職人さんは裏革の厚さと強度を考えると
「切れるはずが無い」といいながらも
裏返しにして修理を始めました!!
迷うことなくスポンジを取り、いよいよ
「履き口修理」スタート

これが「スポンジ」を取り裏返した状態です。
↓↓

「赤丸」の切れた部分の「縫い糸」を取り
裏革の切れた部分に「補強テープ」を貼り
もう一度縫い込んで「スポンジ」を貼って
「履き口修理完了」
更に!!
職人さんは「ハトメ」も付け替えときますよ〜
と一言。
良く見るとハトメがズレているではないか!
丸く切り取った画像のハトメが修理前。
大きな画像が修理後。
ハトメの1,2個目にかなりの「ちから」が
かかったようで、一度ハトメを取り
丸穴を元の大きさまで絞り込み、更に
「補強テープ」を貼って改めて
ハトメを打ち直して修理完了!!

というわけで
全工程が終わり最終縫製でアッパーをまとめ
もう一度木型に入れて「つり込み」作業。
これで完成!!かと思いきや?
職人さんが、もう片足も底を剥がはじめ
「つり込み」をします。
と"さらっ"と一言。
片足だけだとおかしくなりますよ~
そうだった!
靴は左右あるんだった!
いやいや思って以上に大変な工程を
見せていただきました。
これが完成した
Bluestone「分解修理」
です
↓↓
どうでしよう!
ほとんど切れ目が見えないくらい綺麗に修理
やはりアウトソールを貼り替えすると
奇麗になりますが仕上がり感は
「新品とはちょっと違う」
感じがしませんか?
空気酸化で変化した「藍染革」の経年変化が
何とも言えない深みのある「青」と「艶感」
を引き出してくれました。
リペアしながら履き続けることでしか
「味わえない感覚」を
皆様にお届け出来たらと思います。

今回はBluestoneの修理について
ご紹介させていただきました。
今まで「スニーカー」でこのような
メンテナンスが出来る物
はなかったと思います。
高い物だからこそ1足ずつ丁寧につくった
職人さんがお客様からお預かりした靴を直接
「大切に修理する」事で履いていただく
「お客様との信頼関係」
が生まれると思っています。
職人さんが「自信を持って」
つくったスニーカー
それが
Bluestone
100年スニーカーです。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
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