【経年変化で色落ちした爪先を補色】
爪先の色落ちが気になって
何か奇麗になる方法はありますか?
と
お客様がスニーカーのメンテナンスに
いらっしゃいました。
実は
驚いた事に1年ほど前
「染料ベースのオリジナル靴クリーム」
を使って
「補色メンテナンス」
をしたスニーカーでした。
「ちょっと気になって!」
とご相談にいらっしゃいました。
↓↓
靴クリームを使ったメンテナンスで
色合いも奇麗になったはずですが
クリームメンテだけでは不十分だったようで
また
爪先だけ「真っ白」
に戻っていました。
大変申し訳ございませんでした。
しかし!
ご安心下さい。
一年前には開発できていませんでしたが
Bluestoneでは空気酸化の色変化に対応した
補色メンテナンスの方法も何種類か開発し
靴の状態とお客様の要望をお聞きしながら
責任をもってメンテナンスをいたします。
今回2回目の補色メンテナンスをする
【Bluestone Sneakers】
デニムのように色落ちした感じは
「革」とは思えない風合いに変化していますが
やはり1年前に見た感じに戻っていました。
【まずソールを奇麗にお手入れ】
以前、ご紹介をした方法でアウトソールの
ヨゴレを食器洗い洗剤と歯ブラシを使いながら
丁寧に落としていきます。
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最後の仕上げに消しゴムを使いながら
表面についた細かなヨゴレを
落としていきます。
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アウトソールが奇麗になったら!
【アウトソールにマスキングをする】
ソール部分に染料がつかないように
全体にマスキングテープを貼り
色染めの準備をします。
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こんな感じで全体をマスキングし作業時に
アウトソールに染料がつかないようにします。
【補色メンテナンスで復活する藍色】
アウトソールをマスキングテープで保護したら
「水」を使いながら下準備!

表革表面の汚れと染料のムラを防ぐため
「水」を全体になじませます。
この工程が、自然にムラなく仕上げる為の
ポイントです!!
表面についた「油」や「ヨゴレ」を丁寧に
洗い流すイメージで
しっかりと色が変わるぐらい
水分を含ませます。
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ー「染料」で「補色」ー
「革」に染料を塗り込むイメージで
繰り返し染めていきます。
染めムラができないように
染料の濃度を見ながら進めます。

乾いた色を見ながら
補色調整
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まだ、少し薄い感じがするので再度
補色
をしてみましょう!!
↓↓
左側が補色前
で
右側が補色後
履き込んだダメージ感はそのまま生かして
自然な感じに仕上がっていませんか?

両足を仕上げました。
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最後の仕上げは
やはり
【藍染め専用靴クリーム】
Bluestoneでオリジナル開発した
靴クリームです!!

「水」と「染料」でかなり革にダメージを
与えたので
「保湿効果」のあるオリジナル靴クリームを
円を描くように
「指」で塗り込んでいきます。
Bluestoneで開発した靴クリームは
顔料ベースの一般的な靴クリームとは違い
「染料ベース」
で作られているので「革」にしみ込みながら
自然な補色
がでます。

柔らかい布を使い使いながら
全体にクリームを馴染ませます。
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クリーム仕上げが終わったら
マスキングテープを丁寧に剥がします。
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全体にブラシをかけたら仕上がりです。
↓↓

自然に補色された
【Bluestone sneakers】
かなり白っぽくなっていたつま先部分は
自然な感じに補色されています。

拡大したらこんな感じです。
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【復活したBluestone sneakers】
いかがでしたでしょうか?
時間と共に
味出しされた革の雰囲気
を残しながら
補色する事を目指しました。
靴には
長く履く事でキズや色変化が自然にできます。
しかし
できるだけそのままの状態を生かしながら
メンテナンスをする事で
世界に一つだけの
Bluestone sneakersが完成し続ける
と考えています。

「天然本藍染革」
の特徴として
空気酸化
による色の変化は様々です。
だからこそ、長く使っていただき
「化学染料」では味わえない
自然な美しい色の変化
を楽しんでもらう事はもちろんですが
今回ご紹介したような色変化が気になった
時には、是非一度ご相談ください。
お客様と相談をさせていただきながら
責任をもって
メンテナンスをさせていただきます。
今回も最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
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