初めてCrevaleathcoの商品を手に取られた方の多くに「これ、ホントに手縫いなの?」と言われる事が非常に多いです。
これ、私にとっては最高の褒め言葉なんです。
レザークラフトブームがあった事によってネット上には「手縫いとミシン縫いの違い」と銘打った記事を良く目にする様になりました。
今回はそういった違いについて掘り下げるのではなく、Crevaleathcoの手縫いの特徴について簡単に説明させて頂きます。
Crevaleathcoの手縫いコンセプトは
「手縫いに見えない手縫い」
ミシン縫いと手縫いの特徴を共存させる事です。
それぞれのメリットの部分に焦点を当てますと
・ミシン縫い
→ステッチが全体に馴染み、整然と並んだ綺麗な見た目
・手縫い
→圧倒的な耐久性
上記が代表的な特徴かと思います。
特に手縫いで仕立てられた商品の多くは見た目で手縫いと分かるものが多い様に感じます。
これは糸が太かったり、ステッチのピッチがミシン縫いよりも広かったりだとかそういった点で判別がしやすいです。
また、使用する工具によっても手縫いの雰囲気は大きく変わってきます。
上の画像は手縫い用の穴をあける工具で一般的な「菱目打ち」と呼ばれる工具です。
穴の形を見てみると、確かに菱形をしているのが確認できるかと思います。
一方でこちらがCrevaleathcoで使用しているものです。
先程の菱目打ちと比べると穴が斜めの線の様な形です。
これはヨーロッパ目打ちと呼ばれるもので、菱目打ちよりもステッチに角度が付き、縫い穴が目立たない為、よりドレッシーな縫い上がりになります。
「手縫いに見えない手縫い」をする為には欠かせない道具です。
もう一つの拘りはステッチの精度に妥協をしないというところです。
ステッチが少し乱れていてもそれが手縫いの特徴であり、アジとも言えるでしょう。
プロダクト全体の雰囲気とステッチがマッチしていればそれはそのブランドの雰囲気として成り立つものだと思います。
ただ、私の場合は性格上ステッチの乱れがどうしても気になってしまい、完璧なピッチで乱れなく縫わないと気が済まないんです。
まれに、集中して縫い進めていると、ある程度進んだ所でステッチの乱れに気付く事があります。
その場合はその部分までほどき、やりなおします。
ほどく事で素材へのダメージが深刻に入ってしまうと考えられる場合は、しばらく呆然とした後初めから作り直す事さえあります(笑)
出来るだけピッチを細かく刻み、乱れなく縫う。
ただでさえ時間の掛かる手縫いの中でも更に時間の掛かる技法の為、それを価格に反映させなければならないところが心苦しいところではあります。
しかし、これはCrevaleathcoの商品として妥協の許されない部分ですので、色々な手縫いの革製品と見比べて頂き価値を見出して頂ければこの上ない喜びです。
「手縫いに見えない手縫い」
これが私の辿り着いたステッチに対する拘りです。
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