職人技が光る"コバ"仕上げを考える

レザー商品の見栄えを左右させるのが、コバの仕上げが大事であると聞いたことがあると思います。革の切り口を"コバ"と呼び、みなさんがお持ちのレザー製品にも必ずあります。このコバの処理には、大きく分けて2つの方法があるそうです。一つ目は、革の切り口をそのまま活かした"切れ目仕上げ"で、二つ目は、革のヘリを返した"ヘリ返し仕上げ"です。アイテムの条件によって使い分けされておりますが、職人技の見せ処となるレザー商品の仕上がり、出来栄えを大きく左右する大切な工程なんです。

ここでは切れ目仕上げに触れていきますが、手触り感を良くするためにコバに絶妙な丸みと角度を持たせて、均一な状態に仕上げるため、職人が専用のカンナなどを用いて削っていきます。そして、コバをより均一にするために専用の機械や手作業でヤスリを使い均していきます。その際、紙ヤスリは粗めのものから最終的に800番といわれる細かいものを使用しています。綺麗に整えられたコバは定番仕上剤や塗装により着色されますが、職人はこれを何度も繰り返します。"コバ磨き〜コバ塗り"を何度も繰り返して行うのです。コバに塗料が馴染み、革の合わせ面が分からない1枚革のような仕上がりとなるのです。

私たちの愛するレザー商品は、手に入れてから役割を全うするまでに、決して使い捨てでなく長く付き合う相棒であると思います。きちんとコバが仕上げられたレザー商品は実際に長持ちです。皆さんも細かな部分も綺麗なレザー商品の方が見た目にも気持ちいですし、手にした感触や肌触りは重要視したいところだと思います。

コバの仕上げが、作った職人の"腕の見せどころ"と言われるのは、やはり何度も手先から"腕"を使って丁寧に磨くからなんですね。高級ブランドから日本の優れた技術で作られたレザー商品などは、当然、このコバが秀逸です。「神は細部に宿る」とよく言いますが、高価な買い物だからこそ、美しさの価値を感じてお買いいただきたいです。

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