長い歴史の中で生まれた"オイルレザー"

私たちが日常のあらゆるカタチで使用する皮革製品は、現在ではファッションアイテムとして捉えられていると思います。革の文化は深く原始時代にさかのぼります。動物を捕らえて肉を食し、その動物から得た"皮"は衣服となり道具となっていった事と想像できます。
時は経ち、人は長い経験と努力によって、"皮"を長く使え腐らない"革"へ昇格させていくのです。皮下組織などを取り除き、薬品を使い腐らない処理する工程『鞣し』の始まりです。しかしながら、日本においては農耕と魚食文化を選んだ民族の為、実際に皮革製品を知るのは明治初期の文明開化といえると思います。日本はいかに歴史が浅いかがお分かりでしょう。

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鞣しは一般的に植物の渋で染める、タンニン鞣し(シブ鞣し)が有名です。実際に製品として使用すると水に弱く、濡れた事や温度変化が原因で変質してしまったり・・・。挙げ句の果てに、しばらく放っておくとカビていたり・・・。
そんな時比較的水に強いオイルレザーが誕生しました。17世紀に誕生した油で鞣す手法は、現在の皮革製品を大きく向上させたといえます。細かな傷は丁寧に擦ることで簡単に消えますし、お手入れの際は表皮にオイルが程よくみじみ出る為、乾拭きすることで整い劣化を防げます。もちろん定期的にケアするとエイジング効果で使い込むほどに味が出ます。
一言にオイルレザーといっても単に鞣しの違いだけではと思うかもしれませんが、歴史を知るとまたモノの感じ方も変わると思います。今までオイルレザー製品を所有されたことの無い方は、実際に財布などで使ってみてはいかがですか。

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