「革と言えばヌメ革」――そう呼ばれる理由と特徴は?

数ある天然皮革の中でも「革と言えばヌメ革」と呼ばれるほど独特の存在感と風格のあるヌメ革は、染色や塗装などの表面加工を一切することなく、タンニン鞣しだけで仕上げた牛革のことを指します。
ヌメ革を使った製品は財布やバッグ、靴などさまざまなものがあります。革の代名詞とも言えるヌメ革の製品は"本物志向"の方であれば、1つはおさえておくべきマストアイテムと言えるでしょう。
今回は、なぜヌメ革が革の代名詞とされているのか、その理由と特徴を紹介します。

傷さえも独特の"味わい"に変わる

ヌメ革に限ったことではありませんが、天然皮革は合成皮革と違い、丈夫でもちがよく、長年使い続けることで革ごとに独自の変化を遂げます。それが革特有の"味わい"になるわけですが、「ヌメ革はその趣が特に深い」と言われています。
その理由は、表面加工をしていないから。
染色や塗装を施していないヌメ革は傷がつきやすく、さらに動物が生きていたときについた傷やシワなどが他の革に比べて革の表面に現れやすいと言われています。
でも、「傷がつきやすい、傷が表面に現れやすいからダメ」ということではありません。これは天然皮革ならではの特徴であり、丁寧に手入れをして使い続けることで、その傷さえも長年使い続けた味わいとして変化していくのです。
使いこんだヌメ革の財布などは、新品には絶対にない佇まいや独特の存在感があり、まさに"大人の男に似合う製品"と言えるでしょう。

色合いの変化など、育てる楽しみ

ヌメ革は時間経過とともに、面白いほどにその外見を変えます。
たとえば艶感。革がもっている脂分が摩擦や熱によってにじみ出てきたり、持ち主の手の脂がヌメ革へ移ったりすることで、天然皮革特有の艶がどんどん出てくることを実感できるでしょう。
ヌメ革をより深い色に変化させるには、使い始めの日光浴が必須のステップです。
ヌメ革が好きで、そのツヤを楽しんでいる人たちは「日光浴が最も重要な作業」と言います。
新しいヌメ革のアイテムを手に入れたら、2〜3週間日光浴して日焼けをさせます。急激に色を変えようとせず、細部に気を配りながら色ムラができないように、ゆっくりと日光浴をさせるようにしましょう。
通常使いで自然と日焼けさせていくよりも色ムラのないアメ色へと変化し。革自体もグッと引き締ります。
このように"じっくり育てること"は合成皮革の製品では味わえない楽しみの1つです。

柔軟性があるのに丈夫

ヌメ革の表面は傷がつきやすいものですが、革自体が軟弱なわけではありません。
むしろ、ヌメ革は他の革と比べても繊維の目が細かいので、男らしく扱っても簡単にダメにはならないという特徴があります。だからと言って、乱暴に扱って、そのままにしておくのはNGです。しっかりケアをするようにしましょう。
ヌメ革は丈夫なので、購入直後はゴワゴワして、硬い革という印象を強く受けます。でも、使い続けることで革の脂分の表出などによってしなやかに、柔らかくなっていくことに気がつくはずです。
これが「自分に馴染む」ということ。

ただ、雨などの水分には大変弱いのでご注意を。特に、購入直後はまだ表面がオイルコーティングされていないので、水シミになってしまう可能性があります。最初は雨の日に外へ持ち出すなどは控えたほうが無難かもしれません。
ヌメ革を自分に馴染ませられるかどうかは、利用者の使い方と手入れ次第なのです。

まとめ

ヌメ革についておわかりいただけましたか?
何年、何十年と使い続け、深い味わいの生まれた皮製品を持っている"大人の男"に誰もが憧れるものですよね。
大人の男を目指すうえで、ヌメ革の製品は最高の相棒になってくれる存在です。
ぜひ、ご自身の長年の相棒となるヌメ革製品を探してみてください。あなたと一緒に時代を生きていることを実感できるでしょう。

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