トカゲ、ヘビ、エイ......まだまだある珍しい動物の皮を使った革

革というと牛や豚の皮を原料に加工したものが一般的ですが、じつは想像以上にさまざまな種類があるんです。そのラインナップを少しあげるだけでも、猪やダチョウ、サメ、ウナギ、象など、「え、それ皮とれるの!?」と思うようなものまであります。牛や豚だけを見ても部位によって革の名称が異なるし、革の世界は本当に奥が深いですよね。全てを一度に覚えることは難しいと思いますが、どんな種類があるのか、その世界をちょっと覗いてみましょう。今回は牛・豚革以外の種類を紹介します!

猪(イノシシ)

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イタリア語で猪を意味する「チンギアーレ」は猪革の名称です。日本ではあまり馴染みのないチンギアーレですが、ヨーロッパでは古くから希少な高級素材として扱われてきた歴史があります。柔らかく、キメが非常に細かいため毛穴が目立たないといった特徴があり、財布やコインケースなど小物に使われることが一般的です。

ダチョウ

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ダチョウの革は「オーストリッチ」と呼ばれています。この革の特徴はクイルマークという羽毛を抜いた後の突起が綺麗に出ているものほど貴重で高価であるという点。ただし、全てのオーストリッチにクイルマークがあるわけではありませんのでご注意を。強靭な革の性質を活かして、女性用のバッグなどに使われることが多いようです。

サメ

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サメ革の名称はとてもわかりやすく「シャークスキン」です。シャークスキンは、原皮の入手量や加工業者が少ないことが理由で希少価値が高い革です。その中でも特に価値が高いのはヨシキリザメです。革の表面はザラつきがあるものの、使えば使うほどツヤが出るという天然皮革ならではの経年変化を楽しむことができます。ロレックスやブライドリングなどの高級時計メーカーがバンドの革としてシャークスキンを使っているのは有名な話です。

鰻(ウナギ)

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「イールスキン」または「イールレザー」と呼ばれているのが鰻の革です。日本で鰻というと蒲焼など食べ物のイメージがありますが、ヨーロッパではイールスキンは高級素材として知られています。丈夫で劣化の少ないところが特徴で、ドルチェ&ガッバーナがバッグや財布の素材として使っています。最近では高級スマートフォンケースのカバー素材として使われることもあります。

象(ゾウ)

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象の革の名称はそのまま「エレファントレザー」です。こちらも獲れる量が少ないため、大変希少な高級素材として知られています。摩擦などの衝撃に強く、経年変化によりツヤが出てくるところが特徴です。とても丈夫なため、財布やバッグなどに使われることが多く、革好きには愛好者も多いようです。

トカゲ

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「まさかこんな生き物まで!」と驚いてしまうものがトカゲの革です。名称は「リザード」です。爬虫類であるため、食用に養殖されていないことや1匹のトカゲから使用できる皮の面積が小さいことから希少革とされています。ウロコ状に並んだ模様が美しく、クロコダイル革よりも上品な印象があります。高級財布などに使われることが多いようです。

ヘビ

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哺乳類以外が原料の革をエキゾチックレザーと呼びますが、その中でも人気の高いものが「パイソンレザー」と呼ばれるヘビの革です。トカゲのリザードと同様にウロコ状の模様が美しく、丈夫で、経年変化を楽しむことができる革として知られています。パイソンレザーは同じ種類のヘビであっても、模様に個体差があるため、その違いを楽しめるということも魅力です。一点持っているだけで、独特の存在感を醸し出すことができ、財布や小物などに多く使われています。

エイ

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「スティングレイ」「ガルーシャ」「シャグリーン」......さまざまな名称がありますが、これは全てエイの革です。特徴は「スターマーク」と呼ばれる、エイ1匹につき1か所しかとれない白い斑点です。このスターマークを活かして、財布やベルトなどに加工されています。非常に丈夫で、磨くごとにツヤが出るところも人気の理由です。

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