しっとりマットな風合いを楽しむオイルドレザーの手入れ方法

アウトドアシーンで多く使用されるオイルドレザーの靴。タンニン(植物の渋に含まれる成分)なめしを施され、文字通り、革をオイル仕上げして作られています。染色や塗装がされず、自然な風合いを大事にした革製品です。油分が多く含まれているので、光沢はあまり出ませんが、しっとりとした柔らかさを持つのが特徴です。
登山やキャンプに履く方が多いものの、アウトドアの環境は革にとって大きな負担に。しっかりとオイルを補充して、しっとりした革質をキープしてあげましょう。
「オイルドレザーはこってり仕上げたい」と話す、靴とバッグの修理店doek店主・高見雅治さんに、手入れ方法を教えてもらいました。

お手入れするオイルドレザーアイテム

お手入れするオイルドレザーアイテム

タフにガシガシと履くことができるワークブーツです。傷があまり目立たないオイルドレザーのワークブーツのお手入れは、抜けてしまった油分を補給することがメインとなります。こちらの右足を使って、お手入れの手順をご紹介します。

オイルドレザーのお手入れアイテム

お手入れするオイルドレザーアイテム

画像左から:乾拭き用の布(フリース素材がおすすめ)/ 豚毛のブラシ / 柔らかい生地の布 / ミンクオイル(動物のミンクからとれる動物性のオイル)

お手入れ手順

1. シューズキーパーを入れて靴の形を整えます。

シューズキーパーを入れて靴の形を整えます。

2. 人差し指に巻いた布に、ミンクオイルを指の腹いっぱい分とります。

人差し指に巻いた布に、ミンクオイルを指の腹いっぱい分とります。

3. 革にミンクオイルをしっかり染み込ませます。市販のミンクオイルには有機溶剤が入っているものが多く、オイルを入れながら汚れも落とすことができます。他にも、革に栄養や柔軟性、防水力を与えてくれます。ミンクオイルを全体に行き渡らせるように塗り込みましょう。
ミンクオイルを全体に塗り込むとこのようになります。

革にミンクオイルをしっかり染み込ませます。市販のミンクオイルには有機溶剤が入っているものが多く、オイルを入れながら汚れも落とすことができます。他にも、革に栄養や柔軟性、防水力を与えてくれます。ミンクオイルを全体に行き渡らせるように塗り込みましょう。ミンクオイルを全体に塗り込むとこのようになります。

ミンクオイルを全体に塗り込むとこのようになります。

ミンクオイルを全体に塗り込むとこのようになります。

4. ミンクオイルを革に馴染ませるには、ブラッシングが必要です。豚毛のブラシでブラッシングし、ミンクオイルを革全体にならしましょう。豚毛のブラシは、馬毛のものよりも固いのが特徴です。

ミンクオイルを革に馴染ませるには、ブラッシングが必要です。豚毛のブラシでブラッシングし、ミンクオイルを革全体にならしましょう。豚毛のブラシは、馬毛のものよりも固いのが特徴です。

5. ブラッシング後、数分おいてから乾拭きします。このとき、乾拭きまでの時間を空けるとツヤが出やすくなります。

ブラッシング後、数分おいてから乾拭きします。このとき、乾拭きまでの時間を空けるとツヤが出やすくなります。

お手入れ完了

お手入れ完了

ミンクオイルを使うことで、潤いのあるしっとりした仕上がりになりました。触ってみると、手にもしっとりと馴染みます。オイルドレザー靴は、アウトドアシーンで多く使うため、自然とキズや汚れがつきやすいアイテムです。そんなオイルドレザーアイテムはマットに仕上げることで、アウトドアシーンでついたキズを味わいのあるキズとして楽しめるようになりますよ。

お手入れ完了

お話を伺った人
大学卒業後、国内バッグメーカーに6年間勤務。独立開業を目指し、都内百貨店の靴修理工房に転職、高級紳士靴の修理業を学ぶ。その後、靴修理をメインとしたライフスタイルショップの店長を務め、2014年に独立。靴とバッグの修理店doekをオープン。皮革製品の修理、メンテナンス業務を行っている。

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