独特の質感が甦る、オイルレザーのお手入れ法

生ゴムを使って汚れを落とそう

オイルレザーとは、タンニンなめしを施す際に、オイルを染み込ませた革のことをいいます。たっぷりのオイルを染み込ませているので、独特のツヤや、しっとりとした手触りが楽しめるほか、しなやかで耐久性があるのが特徴です。今回はそんなオイルレザーを使った靴のお手入れ方法をご紹介します。

まずは靴についた汚れを、ブラッシングして取り除いていきます。次に、「生ゴム」を使って黒ずみなどを落とします。


独特の質感が甦る、オイルレザーのお手入れ法

汚れが気になる部分を生ゴムでゴシゴシ磨くと、段々と汚れが落ちていきます。このとき油も一緒に取れて靴の色が薄くなってしまいますが、次のステップで補色をすることができるので、まずは汚れを取ることに専念しましょう。


独特の質感が甦る、オイルレザーのお手入れ法

生ゴムで汚れを落としたら、今度はシミにならないよう、クリーナーを布に取り薄くのばして表面を軽くふいていきます。クリーナーを使うことで、生ゴムでは落とせなかった汚れを取り除く効果が期待できます。


靴クリームで油分を補給

独特の質感が甦る、オイルレザーのお手入れ法

ある程度汚れを落とすことができたら、今度は色を補うため、靴の色に合った靴クリームを塗り込みます。今回使った色は「ライトブラウン」で、種類は「乳化性」です。オイルレザーはカジュアルさが持ち味なので、本来乳化性の靴クリームは使用しません。オイルレザーの風合いを生かしたい人は乳化性クリームを使わないほうがいいでしょう。また、靴クリームを塗ったあとは、余分な油をはじくため忘れずにブラッシングしてください。


独特の質感が甦る、オイルレザーのお手入れ法

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仕上げに、「油性」のクリームを塗り込みます。光沢が出るのが好きではないという人は、この油性のクリームを塗るだけで充分です。油分を与えると革が油を吸い取り、段々と色が戻ってきます。


独特の質感が甦る、オイルレザーのお手入れ法

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また、油性のクリームを塗ったあとは、できれば一晩寝かせてあげるようにしてください。そうすることで油が靴全体に均一に広がりやすくなるほか、油が革に浸透しやすくなります。仕上げにブラッシングをして完了です。


独特の質感が甦る、オイルレザーのお手入れ法

いかがでしょうか。お手入れをした向かって左側の靴と右側の靴では全然色が違いますね。オイルレザーは特に油を必要とする革なので、定期的にメンテナンスしてあげることでいい状態を長く保つことができます。


独特の質感が甦る、オイルレザーのお手入れ法

取材先
株式会社コロンブス
1919年創業の老舗靴クリームメーカー。靴クリームの専門メーカーというのは、世界的にみてもめずらしい存在。メイドインジャパンにこだわり、品質の高い商品を世に送り続けている。なかでも2008年に立ち上げたブランド「Boot Black」が人気。

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