財布はさまざまな革を用いてつくられますが、お手入れ方法は使っている革によって異なります。今回は素材によって変わってくる、財布のお手入れ法についてご紹介します。
顔料仕上げをした財布のお手入れ
まずはじめに「顔料仕上げ」をした革のメンテナンス方法についてです。革を着色する方法には、「染料仕上げ」と「顔料仕上げ」の2つがありますが、革の表情を活かし、透明度の高い塗膜を形成するのが染料仕上げです。素材の持ち味を損なわない染料仕上げは、経年変化による色の変化が楽しめるのも特徴のひとつです。
それに対して顔料仕上げとは、顔料と呼ばれる着色剤を、ペンキをペタッと塗るようにして着色したもののことをいいます。革にシワや傷があったとしても覆い隠すことができるほか、経年変化が少ないので買ったときのままの状態を長く保つことができます。
どんな素材の財布をお手入れするにしても、最初はブラシでホコリや汚れを取ることからはじめます。目の細かい馬毛ブラシを使って、財布に付着しているゴミなどを払いましょう。
次に、ブラシでは除去できない汚れを落としていきます。布にクリーナーを薄くのばし、財布全体を拭いていきます。
クリームを塗ったら、豚毛ブラシを使ってもう一度ブラッシング。最後はから拭きをして終了です。
クロコダイルのお手入れについて
エキゾチックレザーの代表ともいわれ、圧倒的な存在感を誇るクロコダイル。この革の財布をお手入れする場合はブラッシングのみで汚れを落とし、クリーナーは使いません。
次に、クロコダイル専用のクリームを塗っていきます。適量を取り、財布全体に馴染ませていきましょう。最後はから拭きをして終了です。
以上のように簡単にお手入れできますので、定期的にメンテナンスすることをお薦めします。
取材先
株式会社コロンブス
1919年創業の老舗靴クリームメーカー。靴クリームの専門メーカーというのは、世界的にみてもめずらしい存在。メイドインジャパンにこだわり、品質の高い商品を世に送り続けている。なかでも2008年に立ち上げたブランド「Boot Black」が人気。
View Comment
0