レザーショップ探訪記 銀座編(バッグの工房/ORTUS)

バッグの工房ORTUS(オルタス)

首都高の京橋ジャンクション近くのビルの2階にあるバッグの工房ORTUS(オルタス)にお伺いしました。駅からは有楽町線新富町と浅草線宝町の中間になります。ランドマークでいうと京橋公園もしくは京橋プラザ区民館です。ORTUSは正面が公園ということもあり、銀座にありながらもどこか懐かしさを感じさせてくれる街並みにあります。近くにはおしゃれな飲食店も多く、じっくり落ち着いてものづくりができる素晴らしい環境です。工房へ入ると時間が止まったような落ちついた空間です。ご予約されて来る方はまさに自分だけの空間が約束されるでしょう。ORTUSは小松直幸氏が主催する工房ですが、手縫いのビスポークバッグ職人の第一人者藤井幸弘氏(Fugee)のもとで8年研鑽を積み、2008年に中学時代ご学友だった靴職人・高野圭太郎氏と「クレマチス銀座」を開店しました。その後、2012年に小松氏が独立する際に誕生したのがORTUSです。"日の出"や"東方"を意味するラテン語ですね。西洋で生まれたバッグを東の地で進化させる想いで小松氏が命名したものです。

バッグの工房ORTUS(オルタス)

バッグの工房ORTUS(オルタス)

バッグの工房ORTUS(オルタス)

バッグの工房ORTUS(オルタス)

バッグの工房ORTUS(オルタス)

ORTUSは、全てが受注生産品です。店頭にあるサンプルを確認しながら顧客の要望を形にしていきます。オーダーは2種用意されており、店頭サンプルからサイズ・マテリアル・ステッチ・ポケットデザインなどを決めていく"オリジナルオーダー"と、顧客の要望に基づき完全にゼロから仕立てる「フルオーダー」があります。ORTUSは総手縫いなんです。丁寧におおよそ20ヶ月という時間費やしつくられるバッグですが、びっくりするのは、手縫いのはずなのに手縫い感が無いほど綺麗なんです。もちろん手縫いならではのステッチの強さはお墨付きです。また、金属パーツは、メッキをかけずに無垢なものを使っています。金属の板から削り出ししたものと、輸入金具を分解しメッキ剥離後に再度組み込んだものの2方向から選択できるそうです。どれを取っても一つ一つのクオリティは誰もが認める秀逸さですね。

バッグの工房ORTUS(オルタス)

バッグの工房ORTUS(オルタス)

ORTUSが受注する近年のトレンドは、トートバッグやクラッチバッグ、ブリーフケースだそうです。ビジネスだけでなくカジュアルでも合わせられるような汎用性あるデザインが主流ということですね。受注生産品をオーダする顧客はドクターや弁護士が比較的多いそうです。もちろん、ご婦人も含まれますね。なんとも贅沢な嗜みですが、ORTUSで作られた鞄が一生モノとなることは言うまでもありません。良いものを長く使う。ゆっくり時間をかけて育てる。そう考えると、賢い買い物かもしれません。

ORTUS(オルタス)
住所 東京都中央区銀座1-24-5 パークサイド銀座2F
TEL/FAX:03-5579-9210
営業時間:11:00〜18:30
定休日:月曜日

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